くちゃさん みてください
お名前 両方写してきています。
コピーしました。
カバそっくりの車を造って欲しい」という、びっくりするような注文を受けたのは、 岡山トヨタ自動車販売でした。もちろん発注したのはカバヤ食品です。昭和27年春に大阪で開催される「婦人こども大博覧会」(カバヤも協賛企業だった)に間に合わせたいからとの急な発注でした。
当時の販売部長・渡辺節氏は「まだカバの実物はいないし、写真を探して、確か広島の業者に鉄板を打ち出してボディを造らせたんですよ。」 と語っています。その広島の業者「第一ボディ」は、宣伝カー、図書館車、簡易霊柩車、料理講習車など手作りボディ架装の専門メーカー。 現在でもその伝統を引き継いでいますが、当時は最高の板金技術を誇る職人たちをたくさん雇って、どんな形の自動車ボディでも、道路運送車両法等に定められた「保安基準」内のものなら引き受けていました。 前代未聞のカバの宣伝カー造りは、この職人たちの手に委ねられたのでした。
時代の波に押されて、ユーモラスなカバの宣伝カーも昭和34年には姿を消しました。昭和27年から7年間の活躍でした。